そんな気の子。

たけのこ、たけのこ。

時をかけるラミレス。

またビリだ。

 

2019年秋。横浜DeNAベイスターズのラミレス監督はこの日、35回目のタイムリープで臨んだシーズンを最下位で終えた。ここまで全てのループにおいて宮崎と伊藤光とパットンが骨折している。22回目のループの時、ベンチを殴って骨折するパットンの対策として、ベンチに柔らかいマットを敷くことにした。それからのループでは毎回冷蔵庫を殴って骨折している。

 

2番サード筒香を閃いたのは26回目のループの時だ。案外悪くない。伊藤裕季也を1軍で使うことを決めたのも同じ時だ。しかし、どんなに頑張っても最下位となってしまう。大した補強もない中でけが人続出。阪神には勝てないし、5位ヤクルトにも勝てない。どうすればいいんだ。

 

36回目のループ。春の10連敗と6連敗は毎回のことなので気にしない。いつもと違うのは、交流戦の調子が妙にいいことだ。ソフトバンク戦、ノーアウト満塁、一打サヨナラのピンチ(これには全ループで遭遇している)を初めて乗り切ることが出来たし、思えばその二日前の試合で柴田が千賀からホームランを打ったのも初めてだ。今回はいけるかもしれない。

 

楽天戦。この試合で大貫がバカ試合をすることは分かっている。でも下手に逆らってはいけない。このイベントを回避するといろいろあってその後大和と石川と柴田が相次いで負傷し倉本を使うことになる(これは17回目のループと19回目のループで学んだ。)

 

あっという間にオールスター。そして7連勝。なんだか今回は調子がいい。気づけば巨人と0.5ゲーム差。Aクラスどころか、優勝まで狙える。

 

その後、ヤクルトに3タテ、阪神に3タテを食らう。これらのカードで3タテを食らうのはどちらも初めてだ。でも諦めない。今回は貯金がある。

 

8月後半の巨人戦。2戦目のサヨナラ負けが痛い。ほぼ勝ちをつかみかけていたというのに。でもあの試合で嶺井が8回にホームランを打ったのはかつてなかった。流れがきている。優勝を決めるとしたら、今回のループしか無いのかもしれない。

 

いまこそ能力(ちから)を発揮する時だ。東をいつ1軍に戻すか。濱口をどう使うか。井納は? これまで35回のループでどんなに負けてもちゃんとシーズン最終戦までやり通したことには理由があったのだ。過去のループの統計データから最も確実な選択肢を選び続ける。思えば去年、代打ウィーランドが奇策と言われたが、決してあれは奇策では無い。すべて統計だ。タイムリープは、強いのだ。

 

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野球って楽しいですね。おわり。