そんな気の子。

たけのこ、たけのこ。

20210916 最近のデイリーポータルZの傾向

9月に入ってからのデイリーポータルZの傾向として、「再構築して夢を叶える」という記事が急激に増えている気がする。ただしちゃんとデータを取ったわけではなく、私の直感である。個人的には好きなタイプの記事なのでうれしい傾向だ。

 

 

9月に公開された中で最初にこの傾向に当てはまるのはこれだ。トルーさんは芥川龍之介の「蜘蛛の糸」をそうめんの揖保乃糸で再構築し、フィクションの世界を実現させるという夢を叶えた。(記事の中で明確に夢を叶えている表現が出てきているわけではないので、「夢を叶える」は言い過ぎかもしれませんが、ここは広く捉えていきます)

 

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この部分の表現全てが愛おしい。本当にもう全然しなくてもよいのに。

 

 

記事自体は8月公開であるが、これも傾向に当てはまる。ほしさんは撮影やDTPの技術を駆使してフライデー風の写真を撮ることに成功している。藤原さんの佇まいもすごく似合っていて面白い。

 

 

これは傾向とは少し趣旨が違う気もするが、果実酒を再構築して酒造・飲酒の夢を叶えているといえば、当てはまる気もする。そしてこれは何度も読み返して自分でも試したくなる記事だ。

 

 

これは完全に夢を叶えている。ロボットの再構築だ。ぜんまいトースター、ぜんまい洗濯機など、本当にぜんまいの力で動いてそうに感じる。昔夢見た未来の姿だ。だんだん「ぜんまい」がゲシュタルト崩壊していく。ぜんまいって響きが可愛く感じる。

 

 

米粒をでかく再構築することで、米粒に字を書くという夢を叶えている。地主さんのズルで夢を叶えるシリーズだ。ズルいのに笑顔でまっすぐ突き進んでいくのが爽快で良い。

 

 

自由ポータルZだが、プラゴミで花束を再構築しており、それ自体が夢を叶える行為となっている。良い...。

 

 

自らが銅像になることで銅像を再構築し、銅像になる夢を叶えている。タイトルが短い記事は思い切りが良くて大好きだ。

 

 

塗り絵の再構築。夢を叶えているかは微妙だが、「作品らしきものが出来上がったし、塗っている間はそれはそれは充足感のある時間を過ごせた。」と述べているので、満足はしているように見える。一色という縛りなのに作品として成立しているのが普通にめちゃくちゃすごい。

 

 

自分のクッキーを受け入れてもらう。Webサイトのクッキーを、お菓子のクッキーによって再構築し、それを受け入れてもらうという夢を叶えている。「我々は何を見させられているんだ」という思いを感じるよりも前にトップスピードで駆け抜けていく。静かな狂気の記事だ。全部が最高。

 

 

窓枠にクロマキーを仕込んで車窓を再現し、「家にいながら新幹線」の夢を叶えている。林さんのZoom芸は次から次へと出てくるのがすごい。「まだあったのか」と毎回驚かされる。デイリーの検索窓で「"林" "Zoom"」で検索するとたくさんの記事が出てくる。

 

 

これは一見傾向から外れそうだが、記事の後半でカントリーサインを自作し「カントリーサインがでかいということを、もっと身を持って体感」という夢を叶えている。前半だけで十分面白いのにサービス精神がすごい。

 

 

マリトッツォをスポンジと絵の具で再構築し、「マリトッツォを投げる」という夢を叶えている。

 

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ずっと意味がわからないのが良いし、何より伊藤さんが人生というスケールで完全に勝利されているようで本当に良かった。

 

 

人生ゲームの車を大きく作り直し、走らせるという夢を叶えている。

 

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溢れ出る思い。すごい。

 

この写真を見た時、めちゃくちゃ小さいモーターの開発に成功したのかと思った。しかしフタを開けてみれば「小さいものを大きく作る」という、奇しくも先程の米粒の巨大化と同じ手法である。地主メソッドだ。このメソッドがDPZの中でブームになりつつあるのかもしれない。

 

 

昔からあるにはある

たしかに再構築する記事が最近多い気はするのだけど、昔からあるにはある。私がDPZで一番好きな記事もその一つだ。好きすぎて年に何回か読み直している。

 

 

大北さんがダンボールでリカちゃん人形を作り直し、子供に与えている。「泣けます。」の哀愁がすごい。「夢を叶える」の先にあるのは哀愁だ。この後大北さんは「ウソの泣ける話」という活動をされている。

 

 

深イイ話に対するアンチテーゼだろうか。面白哀愁という新ジャンルだ。こういうの大好き。

 

もっと「夢を叶える」の方面だとやっぱり地主さん。

 

 

これだ。当時から最先端だ!

 

コロナのせい(おかげ)

「再構築して夢を叶える」が最近多い気がするのはやっぱりコロナのせい(おかげ?)かもしれない。このタイプの記事は一人でできるので、物理的に集まるのが難しい昨今でも実現しやすい。

 

コロナ禍になって早1年半。当初は多くのライターが「新しい生活様式」をネタにしていたが、それもだいぶ落ち着いてきて、今はじっくり腰を据えて「ずっとやりたいと思っていたこと」に取り組むことで「夢を叶える」につながっているのかもしれない。

 

とここまで偉そうに書いたが全部私の勝手な感想なので全然違ってたらすみません〜!